カーポートってどんなもの?役に立つシーンをわかりやすく解説!

雨の日、荷物の出し入れに時間がかかってしまって、玄関につく頃にはびしょびしょ…
真夏の車内、暑すぎて冷房が効くまでとても運転できない…
こんな経験、ありませんか?

駐車場周りのこういったお悩み、もしかしたらカーポートが解決できるかも。

この記事では、カーポートを設置したら生活がこう変わる!といった部分をお伝えできればと思います。

 

カーポートってどんなもの?

そもそもカーポートってなんでしょう。
駐車場に屋根をつけられるのはいいけど、安いものではないし、別になくても生活できるし…
実際に使ってみないと、いまいちメリットがわかりづらいですよね。
先にメリットが知りたい!という方はこちらからどうぞ。

カーポートとは

カーポートとは、「屋根と柱だけで作られた簡易的な駐車スペース」のこと。

シンプルながら鳥のフンや紫外線など、さまざまなものから愛車を守ることができます。

扉や壁がなく開放感のあるつくりが特徴的で、おうちの外観にすっと馴染んでくれます。
敷地に合わせた設置・狭いスペースの設置にも適しており、なおかつ短期間で比較的安価に工事が可能なため、駐車場に後付けされることも多いです。

参考までに、標準的な1台用のカーポートは15万〜 2台用のカーポートは30万〜ほどで設置が可能。

ガレージとの比較

ガレージも同じく屋根付きの駐車スペースですが、こちらは「屋根・シャッター扉付きで3方が壁に囲まれた建物」のこと。
一般的に「車庫」というとこちらのイメージですね。

窓や棚、照明をつけたり、自分好みにカスタマイズでき、まるで室内のような空間を作り出すことができます。自分好みにカスタマイズできるのはカーポートにはない魅力。

防犯性・耐久性にも優れ風雨を完全に防ぐことができますが、価格が高く、設置により広いスペースが必要となります。

こちらは1台用の既製品で、基礎や土間工事、申請等を含めて150万円~が相場です。

ガレージもカーポートも建築物

自宅の敷地内なら自由に建てられるイメージがあるかもしれませんが、実はカーポート・ガレージどちらも法律上は建築物。
一定の大きさ以上のものを設置するには細かいルールがあります。

だけど… カーポートのほうが設置の制限が少ない

同じ建築物でもカーポートはガレージと違って固定資産税の課税対象にならないメリットがあります。
また、建ぺい率(敷地面積に対する建築物が占める割合)に対する緩和措置があるため、少ない制限で設置が可能です。

ちょっとややこしい話になりますが、ガレージと比較すると手間なく、工事費・維持費を抑えて設置できるという認識で大丈夫!
以下にカーポートとガレージの法規周りのちがいを簡単にまとめたので、興味のある方は確認してみてくださいね。

※サイドパネルを3方に設置したい場合など、判断に迷う際はお住まいの自治体までお問い合わせください。
2防火地域および準防火地域に設定されている区域では大きさに関係なく建築確認申請が必須となります。

外観・性能について

一概にカーポートといっても、製品によって見た目も機能もさまざま。

コスパ重視のシンプルなものから強度重視のもの、デザイン重視のおしゃれなものまで、目的に応じて幅広い選択肢があるのがカーポートの特徴です。

全部は紹介しきれないので、ここではカーポートの性能や外観に大きく関わってくる「支持方式」についてご紹介します。

支持方式とはカーポートの柱の本数や位置のこと。
これによって、カーポートは大きく3種類に分けられます。

片側支持(1~2台用)

左右どちらかに柱があるタイプで、1台用ではこちらがスタンダード。
駐車の際に柱が邪魔になりにくく、狭いスペースの設置にも適しています。

本体価格・工事費ともにリーズナブルな製品が多いのも特徴。
コスパ重視・シンプルなデザインが好きな方にオススメです。

片側支持のカーポートを連結して2台用、3台用にするなんてことも。
M合掌タイプでは左右で幅が異なる別々のカーポートを組み合わせることもできるので、いろいろな敷地に対応できます。

M合掌タイプ
Y合掌タイプ

両側支持(1~4台用)

4本以上の柱で構成される、左右対称で安定感のあるタイプ。
雪や突風に強いモデルが多いのが特徴で、積雪地にお住まいの方はこちらを選ばれる場合が多いです。
梁を延長したり柱の位置を変えたり、横方向に間口を広げられる製品が多いのも魅力。

安心感重視・がっしりしたデザインが好きな方にオススメです。

◆Gポートneo

雪に強い製品が多く、2mの積雪に耐えるカーポートも

◆ビームス

オプションのサイドパネルを使い、ガレージのような仕様に

◆G1-R

梁を延長して、まるでエントランスアーチのような外観に

後方支持(1~3台用)

後方の柱で屋根全体を支えるダイナミックなタイプ。
左右に柱がないため駐車や乗り降りが簡単で、使い勝手の面でも優れています。

価格は高めですがオンリーワンなデザインの製品が多く、外観にこだわりたい!という方にオススメです。

◆エアロシェード
◆アーキフラン
◆マイポート7

どう使える? カーポートを設置するメリット

カーポートがどんなものか、なんとなくわかっていただけたでしょうか?
それではここからは設置するメリットをご紹介。

カーポートがあるとできること、便利になるシーンをピックアップしました。
値段の割にメリットが少なそう…本当に必要?という声も聞かれますが、カーポートって意外と便利なんです。

雨の日のメリット

土砂降りの日でも濡れずに乗り降り

カーポートを設置した効果をいちばん実感できるのはコレ。
駐車スペースに屋根があると、車の乗り降りはびっくりするほど楽になります。

乗降時に傘をさす必要がなくなり、時間がかかる荷物の出し入れや小さいお子さんの乗り降りもらくらく。

サイドパネルで横からの雨もしっかり防ぐ!

サイドパネルはカーポートの側面につけるオプションパネルのことです。

カーポートはガレージと違って左右から吹き込む雨を防ぐのは苦手ですが、サイドパネルを設置すると横殴りの雨もしっかり防ぐことができます。
お隣さんからの視線が気になる場合には目隠しの役割も。

多くの製品は本体のデザインにぴったりなサイドパネルが用意されているので、シンプルなカーポートにワンポイントで設置するのもオススメ!
ただし、後方支持の製品にはサイドパネルを設置できないので注意です。

R&Dでは高さを調節したり、屋根の勾配に合わせてナナメにカットするなど、ご要望に応じた施工が可能です。

敷地に応じて自由度の高い施工が可能

カーポートは敷地に応じた自由度の高い施工が得意なので、駐車スペースと玄関が近いお家では車を降りてから一切ぬれずに家に入るなんてことも可能です。

通常カーポートは風の影響を受けてしなるため、外壁にぶつからないよう、壁面との間に少なくとも10cm程度隙間を開けて設置されます。
そのため、この隙間から雨が垂れてくることも。

その場合は壁付け対応の製品を使うことで解決。
それぞれのおうちにぴったりの雨よけになります。

真夏日のメリット

蒸し暑い車内を少しでも快適に

商業施設に出かける時、できれば屋根のあるところ、日陰に車を止めたいですよね。 炎天下の車内温度は50℃を超える場合もあり、車に戻るとハンドルが熱すぎて触れない!なんてことも。

カーポートは直射日光を遮ることができるので、車内の温度上昇を抑えることができます。

どのくらい効果がある?

とはいってもどのくらい涼しくなるのか気になるところですよね。

炎天下に車を「日なた」と「日陰」に分けて駐車した温度比較実験では、たった1時間で日なたの車内温度が43℃まで上がったのに対し、日陰は37℃と、気温と同程度にとどまりました。※3

快適に乗車とまではいきませんが、体感温度の差はかなりのもの。 車内がサウナのように暑くなることがなくなり、エアコンをつけて快適な温度になるまでが短く、出かけるのがとても楽になります。

3JAFユーザーテスト「日なた」と「日陰」の車内温度 参照

直射日光を防げるカーポートの屋根材は?

カーポートの屋根材は大きく分けて2種類あり、耐久性や遮光性、デザイン性の違いからそれぞれにメリットがあります。 どちらも一長一短なので、ここで簡単に紹介を。

◆ポリカーボネート(ポリカ)

樹脂製の薄い板ですが、弾力性が高く強度はガラスの200倍以上。
紫外線をほぼ100%防ぐことができ、火災に対しても強い万能素材です。

カラーによって遮光率が異なるため、お好みの明るさを確保しながら直射日光をさえぎって、体感温度を下げることができます。
現在普及しているカーポートのほとんどがポリカーボネートを採用しており、デザイン面での選択肢が豊富なのも嬉しいポイント。
明るさ、遮熱性能のどちらをどれだけ重視するか選べる自由度の高さが魅力です。

◆スチール折板

折板タイプの屋根はさびにくい加工を施した金属でできており、こちらは日光を100%遮断できます。
カーポート下は完全に日陰になるため、真夏の涼しさはピカイチです。
駐車スペースが暗くなってしまうことがデメリットですが、明り取りといって、スチール屋根の一部だけをポリカーボネートに変更することも可能です。

建物に合わせたカット加工、明り取りを行った事例。

折板タイプは機能性重視の製品が多く、デザインが似通ったものになりがち。
しかし、最近の製品は木目調のラッピングが施されていたり、まるでガレージのような風貌であったり、折板特有のガッチリ感を活かしながらオシャレなモデルもたくさん。
夏は特に台風が多いこともあり、強度が高くて安心感のある折板屋根の人気は上昇傾向にあります。

雪の日のメリット

雪が降ってもすぐに車を出せる

冬の朝、フロントガラスに霜が降りていて出かけられない、雪かきが大変で車を出すだけで一苦労…といった経験がある方もいるのではないでしょうか。 寒い季節はただでさえ外に出るのが億劫なのに、ますます出かける気が失せてしまいますよね。

こうした冬特有のめんどくささも、カーポートがあるとかなり軽減されます。

雪かきの手間を大幅短縮

カーポートがあると車のまわりに直接雪が積もらないため、雪かきの手間を大幅に減らすことができます。

夜の間に雪が積もってしまい急いで車を出したいときに雪かきに悩まされることがなくなり、朝の時間に余裕が生まれます。 毎日15分のちょっとした雪かきが必要ない生活はかなり快適です。

ただし、大雪の時にはカーポートでも雪かきが必要です。 車より高い位置にあり大変に思われがちな雪下ろしも、専用の道具を使えば意外と難しくありません。

【三協アルミ/雪下ろし棒 おっとせいG】 タップするとメーカー製品紹介ページに移動します。

霜や結露の対策になる

意外と知られていないですが、カーポートを設置するとフロントガラスの結露や凍結がほとんどなくなります。 これは、カーポートの屋根がガラスの表面から逃げていく熱を抑えて、表面温度の低下を防ぐため。

霜が降りていると視界を確保できるまで暖房をつけて待機しなければならず、無駄な時間がかかってしまいますよね。 霜取りで削り落とすにしても時間がかかり、フロントガラスを傷つけてしまう心配もあります。 1分間の暖機運転で32cc、5分間では160cc程度のガソリンが消費される※4ことを考えると、カーポートがあるだけで時間もガソリンも節約することができます。

4省エネルギーセンター 2000ccセダンを用いた測定を参照

意外と頑丈、カーポートの耐雪性能について

カーポートは柱のみで屋根を支える構造なので心もとなく思ってしまいがちですが、実はかなり頑丈に作られています。
標準仕様のカーポートは20cmの積雪に耐えられるようにできており、雪の降らない地域ではまずこちらで問題ありません。

各メーカーの製品には「耐積雪性能」が定められており、最大で2mもの積雪を想定したものも。
積雪地域では選べる製品が限られてくるため、何を選んでいいかわからない!という方はぜひスタッフまでご相談ください。

アイデア次第で色々な使い方

さいごに、カーポートの活用例をいくつかご紹介。 アイデア次第でいろいろな使い方ができる、多目的スペース的な要素も持ち合わせているのがカーポートの魅力でもあります。

洗濯物干し場として

ポリカ屋根のカーポートは日光を取り込みながら風雨を防ぐことができるため、屋外の物干しスペースとして大活躍。 カーペットや布団など、おうちの物干しだとスペースに困ってしまうサイズのものでも、カーポートのサイズによっては簡単に干すことができます。

製品の中にはオプションとして竿掛けや折りたたみ式物干しといった、洗濯物干し用のパーツが取り付けられるものも。 天候が不安定な日でも外干しができるのは大きな利点です。

カーポートにライトを取り付ける

ライトを取り付ければ、屋根付きの外構照明として使うことができます。
仕事が終わって帰ってきた時に、あたたかい照明が迎えてくれたら嬉しいですよね。
車体をぶつける心配が少なくなり、夜間の駐車もスムーズになります。

◆ダウンライトで高級感を演出

内天井があるタイプのカーポートにダウンライトを取り付けてライトアップすれば、モダンでおしゃれなイメージや高級感を演出できます。
お庭や駐車場の印象ががらっと変わり、昼間とはまた違った顔を見せてくれるのはダウンライトの大きな魅力です。

◆スポット型ライトで防犯対策

人感センサー付きスポット型ライトを取り付ければ、人が近づいた時に反応して周囲を照らすので、車へのいたずらや空き巣などの抑止につながります。
使用時のみライトアップするため、電気代を節約できるのもポイントです。

これらのライトは電源さえあればDIYによる後付けも可能なので、すでにカーポートをお持ちの方もぜひ検討してみてくださいね。

さいごに

すこしでもカーポートの魅力が伝わったでしょうか?

今回ご紹介した以外にも、自転車置き場と兼用したり、お子さんの遊び場や日曜大工などなど、使い方次第でカーポートはオールシーズンで活躍してくれます。

屋根があるだけで便利になること、できることは意外とたくさんあるので、日々の暮らしがより多彩で楽しいものになりますよ。
カーポートに関するお悩み・ご相談がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください!